第236章 好きだ

福田祐衣は呆然と目の前の医師を見つめていた。医師は何かを言い添えたようだったが、首を横に振ると足早に立ち去ってしまった。

宮本陽叶、宮本陽叶……

脳裏でその名を繰り返すたび、鋭利な刃物で心臓を抉られるような激痛が走る。

息もできないほどの苦しみが、彼女にある真実を突きつけた。

彼女はふらつく足取りで手術室の前まで駆け寄り、ガラス越しにベッドに横たわる人影を見つめた。心の奥底に封じ込めていた感情が、決壊したダムのように溢れ出す。

ごめんなさい、ごめんなさい……

私のせいだ。私が愚かだったから。ずっと現実から目を背けて、何度も何度もあなたを巻き込んで……。

悔恨と愛惜が入り混じり、...

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